至点①

寝覚めのピントがやけに合っていた。
これ以上ないほどに、上手く嵌まった感覚。
もう薄れてしまった、凝縮された瞬間。

身体の隅々にまで、深さが行き渡っていて
どこを探っても、同じ密度が保たれていた。
さらに奥へと続いている予感もして、
同時に、そこが平坦な海底のようにも感じられた。

物体をより近く、より強く知覚するという不思議な感覚。

もう、薄れてしまった。
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